はり・きゅう治療と各種保険
健康保険・生活保護・労災保険での鍼灸治療の手続きについて。
※ まず、これからかかろうとする治療院、通われている治療院にお問い合わせください。
健康保険治療の手続き
医師の同意書が必要です。医療機関で適当な治療を行っても効果が現れないなど、医師による適当な治療手段がない場合に限ります。
主な対象疾患は次のとおりです(いずれも慢性的な疼痛が認められるもの)。
- 神経痛(例:坐骨神経痛、肋間神経痛など)
- リウマチ(急性、慢性で各関節が腫れて痛むもの)
- 腰痛症(慢性の腰痛、ギックリ腰など)
- 五十肩(肩の関節が痛く腕が上がらないもの)
- 頸腕症候群(頸から肩、腕にかけてシビレ痛むもの)
- 頸椎捻挫後遺症(頸の外傷、むちうち症など)
- 上記と同一範疇と認められる慢性的な疼痛(保険者の判断により認められる場合があります)
- 治療院にマイナ保険証または資格確認書等を提示し、問診後、同意書用紙をお渡しします。
- 病院へ行き、かかりつけ医の診察のうえ、同意書用紙に医師の記入・署名をいただいてください(医師の押印は不要です)。
- 同意書をいただいたら、マイナ保険証または資格確認書等(高齢の方は受給者証も)と印鑑を持って治療院へご来院ください。
医師の診断により、保険で「はり・きゅうの施術」を受けられることを認めた書類です。同意書用紙は治療院に備え付けのものをご使用ください。紙の健康保険証は廃止されており、マイナ保険証または資格確認書等の提示が必要です。
注意事項
健康保険による治療期間等
- 同意書の有効期間は、初療日または再同意日から起算しておおむね最長6ヶ月です(起算日により5〜6ヶ月後の月末まで)。
- 6ヶ月を超えて継続するときは、医師による再同意が必要です(対面での診察が必要です。オンライン診療のみでの同意書交付はできません)。
- 治療回数に上限はありませんが、同一月の16回目以降は療養費の算定方法が変わります(下記「療養費改定」を参照)。施術者の指示にしたがってください。
併用治療
はり・きゅうの保険治療を受けている期間中、同じ傷病について病院での治療・投薬(薬や湿布の処方を含む)は受けられません。同意書取得のための診察・検査などは除きます。併用すると保険扱いにならないことがあります。
往療治療
歩行困難等(身体的理由により治療院に行くことができない医師の証明)で療養されている患者さんは、保険で往療治療を受けることができます。
手続き・療養費の請求
- はり・きゅうの保険治療は「療養費」として扱われます。保険者により、治療院が請求する委任払いと、本人が全額立替のうえ後日請求する償還払いがあります。
- マイナ保険証または資格確認書等(高齢者は受給者証も)と印鑑を必ずお持ちください。
- 償還払いの保険者では、領収証の保管と療養費支給申請書の提出が必要です。詳しくは治療院・加入している保険者にお尋ねください。
令和8年度の療養費改定(2026年7月1日以降)
厚生労働省の通知により、令和8年7月1日以降の施術分から料金・取扱いが改定されます。
- 料金の引き上げ:はり又はきゅう1術の施術料は1回1,650円、はり・きゅう併用は1,820円(初検料はそれぞれ2,000円・2,320円)。実際の自己負担額は負担割合(1〜3割)により異なります。
- 同一月16回目以降:施術料・訪問施術料・電療料などは、所定料金の50%で算定されます(自己負担額も変わります)。
- 同意書:医師の同意・再同意は対面での診察が必要です。オンライン診療のみでの同意書交付はできません。
- 明細書:施術内容がわかる明細書の交付が推進されます。施術のたびに領収証を受け取り、希望すれば明細書の交付を求められます。
改定の詳細は厚生労働省「はり・きゅう・あん摩マッサージの療養費の改定等について」(令和8年度の通知 PDF)をご確認いただくか、治療院・加入している保険者にお尋ねください。
生活保護医療
指定された治療院で治療ができます。福祉事務所等で鍼灸治療を希望し手続きが承認されると、「生活保護法による施術費給付承認書」が治療院に交付され、健康保険と同様な治療を受けられます。
労災保険での治療
業務労災・通勤労災により負傷、疾病に罹ったときは、労働保険の給付によって治療をうけることができます。都道府県労働基準局長の指定・指名を受けた治療院で治療が受けられます。鍼灸治療を労災保険で受けるには主治医の診断書が必要です。詳しくは労働基準局にお尋ねください。
* 鍼灸保険のご相談はかかりつけの治療院へお尋ねください。 *
市町村の施術料助成(国民健康保険加入者)
健康保険の同意書とは別の制度です。お住まいの市町村が、指定施術所での施術料の一部を助成することがあります。
- 対象は、おおむねその市町村の国民健康保険に加入している方です(制度名・助成額・回数は市町村により異なります)。
- 利用前に、市町村の国保担当窓口等で「はり・きゅう・あんま施設利用者証」「受療券」などの交付を受けてください。多くの市町村で毎年度(4月〜翌3月)の申請が必要です。
- 助成は、市町村が指定した施術所での施術に限られます。施術のたびに利用者証・受療券と、マイナ保険証または資格確認書等を提示してください(証券を施術所に預けることはできません)。
- 同一部位について、保険診療(上記の同意書による治療)と併用できない市町村があります。どちらを使うか、治療院・市町村窓口で確認してください。
お住まいの市町村の制度概要(2026年時点・改定があり得ます。指定施術所・申請方法の詳細は市町村窓口でご確認ください):
| 市町村 | 助成額(1回) | 回数の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 綾町 | 1,000円 | 年48回(1日1回) | 国保加入者。はりきゅうあんま施術利用証の事前交付が必要 |
| えびの市 | 1,000円 | 年24回(1日1回) | 国保加入者。利用者証の事前交付が必要 |
| 門川町 | 1,000円 | 年24回(1日1回) | 国保加入者。受診券の事前交付が必要 |
| 川南町 | 1,000円 | 年度内最大24枚(1日1枚) | 町内在住の60歳以上。助成券の事前交付が必要 |
| 木城町 | 1,000円 | 月2回 | 町内在住者(償還型)。国保加入との関係は福祉保健課で要確認 |
| 国富町 | 1,000円 | 年48回(1日1回) | 国保加入者。施術利用者証の事前交付が必要 |
| 串間市 | 1,100円 | 年48回(1日1回) | 国保加入者(年齢不問)。施設利用証の事前交付が必要 |
| 小林市 | 1,000円 | 年48回(1日1回) | 国保加入者。受療者証の事前交付が必要 |
| 五ヶ瀬町 | — | — | 国保独自の施設利用者証型助成の公式案内は未確認。町民課へ要確認 |
| 西都市 | 1,000円以内 | 月5回(1日1回) | 国保加入者。受療券の事前交付が必要 |
| 椎葉村 | — | — | 国保独自の施設利用者証型助成の公式案内は未確認。村役場へ要確認 |
| 新富町 | 1,000円 | 年24回(1日1回) | 全額自己負担後の償還助成(手続きは利用者証型と異なる場合あり)。町公式案内で要確認 |
| 高千穂町 | 800円 | 月5回(1日1回) | 国保加入者のうち40歳以上。受療券の事前交付が必要 |
| 高鍋町 | — | — | 国保独自の施設利用者証型助成の公式案内は未確認。町役場国保担当へ要確認 |
| 高原町 | — | — | 国保独自の施設利用者証型助成の公式案内は未確認。町民課へ要確認 |
| 都農町 | 施術料の一部 | 年2.4万円まで | 65歳以上(町独自助成)。施術券の事前交付が必要 |
| 西米良村 | — | — | 国保独自の施設利用者証型助成の公式案内は未確認。村役場へ要確認 |
| 日南市 | 1,000円 | 年60回(1日1回) | 国保加入者。施設利用の助成(申請月により回数算定が異なる場合あり) |
| 延岡市 | 1,000円 | 年60回(1日1回) | 国保加入者。受療券の事前交付が必要 |
| 日之影町 | 800円 | 年12回 | 65〜74歳(町独自助成)。75歳以上は後期高齢者医療の助成を参照 |
| 日向市 | 1,000円 | 月5回(1日1回) | 国保加入者(0〜74歳)。受診券の事前交付が必要 |
| 諸塚村 | — | — | 国保独自の施設利用者証型助成の公式案内は未確認。村役場へ要確認 |
| 美郷町 | — | — | 国保独自の施設利用者証型助成の公式案内は未確認。町役場へ要確認 |
| 三股町 | — | — | 国保独自の施設利用者証型助成の公式案内は未確認。町役場へ要確認 |
| 都城市 | 施術料の半額(1回上限1,200円) | 年72回(1日1回) | 国保加入者。受診者証の事前交付が必要 |
| 宮崎市 | 1,200円 | 年60回(1日1回) | 国保加入者。はり・きゅう・あんま施設利用者証の事前交付が必要 |
表に「要確認」とある市町村や、助成の対象年齢・手続きが異なる場合があります。お住まいの市町村役場の国保・保健担当で最新情報をご確認ください。
後期高齢者の施術料助成(75歳以上)
宮崎県後期高齢者医療の被保険者向けに、県広域連合の助成制度があります。
- お住まいの市町村窓口で「はり・きゅう・マッサージ等施術料助成受療証」の交付を受けてください(毎年度の申請が必要なことが多いです)。
- 助成額は1回1,000円以内、年24回まで(1日1回)が目安です。施術料が1,000円未満のときは、その施術料相当額が助成されます。
- 広域連合が指定した施術者・施術所でのみ利用できます。受療証と、後期高齢者医療の資格確認書等を施術のたびに提示してください。
- 末梢神経疾患・運動器疾患など、慢性的な疼痛のある施術が助成の対象となることが多いです。頭痛・疲労回復のみの施術や、同じ疾患で病院治療・薬の給付と併用する場合などは、助成できないことがあります。
- 宮崎市では、県広域連合の24回を使い切った後に、市独自の上乗せ助成(年24回・1回1,000円)を受けられる場合があります。詳しくは宮崎市の案内(国保年金課等)へお問い合わせください。
制度の詳細・申請窓口は、宮崎県後期高齢者医療広域連合およびお住まいの市町村の案内をご確認ください。